ポカポカ陽気の日も増えて、街では梅の花が見られるようになり、春めいてくるのが2月末から3月上旬です。しかし、油断は禁物。1000m以上の山にはまだ残雪が残っているところもあるのです。
今回は箱根の明神ヶ岳(みょうじんがたけ)で2月28日の残雪状況をチェックしてきました。
関東では1000m以上の山はまだ雪が残る
箱根の街中の様子です。雪は姿はどこにもありません。箱根は駿河湾に面していて温かい海風が入るので比較的温暖な場所と言えます。
明神ヶ岳は標高1169mの山です。今回は、矢倉沢から登り宮城野に降りるコースを歩きました。
様子が変わったのは、870mの矢倉沢峠です。凍結した登山道が現れました。まだ1000m未満ですが北側だったり、影になりやすい地形には雪が残っているわけです。
日中の暖かさで溶けた雪が夜中に凍結するのを繰り返し、ところどころアイスバーン状になっています。ですが、この付近は傾斜がゆるく日の当たる場所は緩んでいるので登山靴でも問題ありません。
あると助かるチェーンスパイク
矢倉沢峠から明神ヶ岳を目指すと急坂が待ち受けています。
西側の日陰になっている箇所は午前中はまだ溶けておらず、雪が踏み固められ氷になりツルツルとすべります。
チェーンスパイクを装着します。
雪が残る場所では、軽アイゼンやチェーンスパイクをつけて滑りにくくさせて歩きます。
ちなみにチェーンスパイクは足が潜らない程度の雪の場所や、凍結している場所を歩くのに有効な道具です。
本格的な12本爪のアイゼンと違って爪が小さいので引っ掛けづらく初心者にも扱いやすいのが特徴です。コンパクトなので装備に加えても負担になりません。2000円から4000円程度で購入できますよ。
ただし、雪が深いところだと爪が小さい分、効きが悪く滑ってしまいますのでご注意ください。
雪がなくても氷が隠れている
少しわかりづらいですが氷が泥を被っている場所です。不用意に足を置くとつるっといく場合もあります。チェーンスパイクをつけているとこういう場所でも滑りません。
とても解放的な明神ヶ岳に続く登山道です。
多くの登山者は富士山の眺望を求めて金時山に登ります。この日もバスを降りる7、8割の登山客は金時山へ向かっていたようです。
箱根外輪山は西側は芦ノ湖スカイラインが並走していて眺望も少なく整備が行き届いていない道もあり登山するのにはあまり向いていません。金時山がある北側は眺望があって人気を集めています。
金時山は、行楽シーズンになると大勢が押し寄せるので登山道が渋滞します。のんびりと歩きたいときは人の少ない明神ヶ岳に登るのもオススメですよ。
ただし、こちらには途中にお手洗いや茶屋がありません。
泥まみれ覚悟でGO
日当たりの良いところは雪が溶けてぐちゃぐちゃです。宮城野の分岐までこんな道が続きます。踏み込むと足が半分ほど沈むような具合です。
登山口の宮城野に降りた頃には登山靴は完全に泥パックされました。
帰りは高速バスで帰るので、箱根登山バスで金時山登山口まで引き返します。本数が多いのですぐにバスに乗れました。
(芦ノ湖行きのバスの場合は、仙石で降りて金時山登山口まで5分ほど歩いて下さい。)
金時山登山口からは新宿方面へ走る小田急ハイウェイバスに乗ることが出来ます。1時間1〜2本程度あるので登山の足として便利です。
丹沢の高松山なら東名松田、箱根の金時山なら乙女峠や乙女口や金時神社入口、明神ヶ岳なら金時山登山口で下車となります。
金時山登山口の良いところは、お手洗いの前に足洗い場があるところです。泥んこになった登山靴を綺麗にしてバスに乗ることができます。
すぐ目の前には、ラーメン屋兼お土産物屋さんの蔵一があって時間を潰せます。(この日の営業は15時まででした。)
初心者なら三浦半島や千葉の沿岸部ハイクへ
春先の雪と氷と泥のミックスの山をお伝えしましたがいかがでしょうか。
山登り初心者の方が歩くにはちょっと厳しいのが季節です。比較的暖かな箱根でも結構雪が残っています。秩父や奥多摩方面であればさらに雪があることが想定されますね。
2月末や3月中旬にハイキングへ出かけるなら三浦半島や千葉の里山が今の時期オススメです。
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